HACCP(ハサップ)についてのご案内その2
2024/05/08
【安全性確保】食品事故リスクの低減
食品関連事業者にとって、HACCPの導入は食の安全性向上に役立ちます。特に1990年代頃から多発していたO-157やサルモネラ菌などが原因の食中毒は、食品関連事業者にとって大きなリスクとなっていました。実際に1996年に起こったO-157による食中毒事故では、9,000人以上の感染者を出しています。また1995年に施行されたPL法がきっかけで、消費者が製造者に対し製造責任を追究しやすくなった、という背景もあります。現在は、食品関連事業者が食の安全性についてより誠実に対応しなくてはならない時代といえるでしょう。
従来の衛生管理方法では、製品製造の最終工程で抜き取り検査などを行い、安全性を確認していました。一方、HACCPでは、食品製造・出荷に関わる全行程で危害要因を予測・分析し、被害発生を防ぎます。
万が一事故が発生したとしても、どの段階で異物混入などが起こったのかが記録されているため、適切な対処が可能になり、安全性を大幅に向上できるのが特徴です。
また、HACCPの土台となるのは手洗いや清掃、消毒などの一般衛生管理です。現在でも当たり前に行われていることではありますが、HACCP導入時にこれらを見直すことで、基本部分での衛生管理レベルが向上するでしょう。
食中毒の危険が高まる季節がこれから始まります。これらの一般的な衛生管理を、食品関連事業者が忠実に履行されることで、消費者、とりわけ高齢者の食生活における安心・安全が確保されるものと考えています。
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