認知症について その9
2024/05/27
認知症について その9
7.認知症の治療について
認知症の完治は、今や全人類規模での願いに
なっていると感じますが、まだそこに至るような
治療法というのはありません。
多くは投薬によって進行を止めたり、症状を
緩和させることに重点を置くものとなります。
もう一つ、服薬においては宿命的に副作用があります。
神経伝達物質がうまく作用することで、実行障害などの
中核症状を取ろうとすると、興奮、うつ、食欲不振など
新たな問題が出てきて、そのための薬を服用しなければ
ならなくなる、このようなイタチごっこが起こります。
これまで出会った方では、認知症の薬以外に睡眠剤、
便秘改善薬、血圧の薬に血液サラサラの💊など、
一日に11錠もの薬を飲まれていらっしゃる方が
おられました。
こうなると、副作用が出ても何がそれに影響してるか
わからないですね。
(これをポリファーマシー問題といい、介護スタッフさん
は服薬錠数の減少に努めておられます)
最近、レカネマブという新薬が出て、アミロイドβの
タンパクを脳から剥がし取る薬が出ています。
治療薬として注目されていますが、治験後に継続
服用された方の死亡例もあり、データを積み上げて
改善がしていければと期待しています。
これからも良い薬が出来てくると思います。
比較的お若い時期である軽度認知障害(MCI)時に
リスク少なく服用出来るようになればいいですね。